神戸製鋼所とのブラックペレット製造販売に関する共同事業化検討について
2025年5月15日
UBE三菱セメント株式会社(本社:東京都千代田区、社長:平野和人、以下「当社」)と株式会社神戸製鋼所(本社:兵庫県神戸市、社長:勝川四志彦、以下「神戸製鋼所」)は、脱炭素社会の実現に貢献していくことを目的として、CO₂削減に資する原燃料であるブラックペレットの共同事業化に向けて検討を進めることに合意しましたので、お知らせいたします。
1.ブラックペレットとは
日本でも一般的なバイオマス燃料*である木質ペレット(以下「ホワイトペレット」)を特定の条件で炭化した、石炭と同等の発熱量を有する燃料です。当社は独自の技術開発により、MUCCトレファイドペレット®という名で商品化しています。
2.MUCCトレファイドペレット®の特長
MUCCトレファイドペレット®は、ホワイトペレットに独自の炭化処理を施すことにより、耐水性と粉砕性が向上し、屋外保管が可能で、既設の石炭粉砕設備を大幅な改造なしに利用することが可能です。また、これまで当社での運用実績により、自然発火等の管理、対策が容易であることを実証しており、リスクが低く安全に利用できる特長を有します。2019年12月に稼働した当社宇部地区にあるブラックペレット製造設備は年間6万トンを製造しており、当社の火力発電所において石炭と混焼使用しております。
3.神戸製鋼所との共同事業化検討について
当社と神戸製鋼所は、MUCCトレファイドペレット®を発電所での利用のみならず、製鉄原料としての使用を視野に詳細な事業化検討を共同で進めてまいります。検討の中で、まずは当社でのブラックペレットの使用量の拡大や、神戸製鋼所での発電所および製鉄原料用途のためのブラックペレットを製造販売する合弁会社の設立を目指しております。
MUCCトレファイドペレット®
4.当社のカーボンニュートラル実現に向けた取り組みについて
当社は、地球温暖化対策の推進を最重要施策の一つと位置づけております。アンモニアをセメント製造に利用するなど、カーボンニュートラル実現のための新規技術への挑戦に加え、カーボンニュートラル原燃料であるブラックペレットの製造・販売などを推進することで、脱炭素・循環型社会の発展に貢献していきます。
*ホワイトペレットに使用する木材は、森林の健全な成長を目的に間伐された木材や、製材工程でやむを得ず発生してしまう端材やのこくず、その他の十分に活用されていない木材を使用するため、自然環境への影響を最小限化しつつ、ライフサイクルにおいてはホワイトペレットの上流の木の成長段階でCO₂を吸収しており、カーボンニュートラルな原燃料と位置付けられています。
以上