セメント国内需要の減少及び輸出市場の採算悪化など、セメント業界を取り巻く事業環境が一段と厳しさを増し、先行きについても予断を許さない中、当社は、持続的成⾧と中⾧期的な企業価値向上のため、収益力の向上と資産効率の適正化に注力しています。
一方、当社が2050 年の実現を目指すカーボンニュートラルについては、熱エネルギー代替率の向上が最重要施策の一つとなる中、特に、国内屈指の生産能力を有する九州工場の熱エネルギー系廃棄物処理量を拡大し、当社全体の熱エネルギー代替率50％以上を達成することが必須の課題と考えております。
このような状況のもと、当社は、今後の最適操業体制確立と当社セメント事業の競争力強化について検討の結果、2027 年３月末を目途として、九州工場苅田第二地区のセメント生産を停止し同苅田第一地区に集約することで、九州工場全体の生産設備の効率化を図り、また、当社保有技術を最大限活用し、更なる廃棄物処理代替率向上を実現するため、同苅田第二地区について、既設の廃プラスチックの破砕・梱包や塩素・異物除去のための設備を活用し、リサイクル推進拠点として整備を進めていくことといたします。
当社は、これらの施策を着実に遂行することにより、企業価値のさらなる向上とサステナブルな社会の実現を目指してまいります。