資源リサイクル

年間約700万tの廃棄物・副産物の処理を行い、循環型社会の形成に貢献しています。

現在、我が国では年間約4億t以上の廃棄物が発生しています。廃棄物の大部分は再生利用されたり、中間処理により減容化されますが、直接最終処分も含めると最終処分量(埋立量)は年間約1,300万tにもなります。最終処分量は、自治体、企業などの努力により年々減少していますが、最終処分場の新設は難しく、その延命化が課題となっています。
セメント工場は最終処分の必要のない廃棄物処理方法として注目されています。UBE三菱セメントのセメント工場では、年間約700万tの廃棄物・副産物の処理を行い、循環型社会の形成に貢献しています。
特長
- 廃棄物の再資源化が可能
- ほとんどの廃棄物の成分は、セメント成分に近いためセメント原料として、高カロリー廃棄物は熱エネルギー代替に利用できます。
- 有害物質を完全に分解
- セメントキルンは、1,450℃の高温で焼成されるため、ダイオキシンなどの有機系の有害物質は完全に分解されます。
- 最終処分が不要
- セメントキルンで焼成された廃棄物の残渣は、そのままセメントに取り込まれるので、最終処分の必要がありません。
主な対象廃棄物一覧
セメント原料化処理
- 焼却灰
- 石炭灰、バイオマス焼却灰、都市ゴミ焼却灰、重油燃焼灰など
- 汚泥
- 下水汚泥、上水汚泥、工場排水汚泥、し尿汚泥、無機汚泥、建設汚泥など
- 建設発生土
- 建設発生土
- 廃液
- 焼酎廃液、賞味期限切れ飲料水、工場廃液など
- 鉱さい
- サンドブラスト廃砂、廃鋳物砂など
- その他
- 廃石膏ボードくずなど
セメント熱エネルギー代替化処理
- 廃プラスチック
- 廃プラスチック類、RDF、RPF、容リ残渣、ASR(自動車破砕残渣)など
- 木くず
- 木質チップ
- 繊維くず
- 古畳
- 動物性残渣
- 肉骨粉
- 廃タイヤ
- 丸タイヤ、カットタイヤ
- その他
- 再生油、廃油など
- ※化学成分や状態により処理できない廃棄物もありますので、まずはご相談下さい。
廃棄物処理設備およびシステム
廃棄物を安全に、かつ安定的に処理するために各種廃棄物処理設備やシステムを有しています。その一例を示します。
汚泥投入設備

高含水、悪臭を発する下水汚泥や排水汚泥は専用設備に受入れ、そこから直接セメントキルンに投入されます。
熱エネルギー代替廃棄物処理設備

形状、性状などが異なる様々な熱エネルギー代替廃棄物を処理するため、破砕、セメントキルンへの輸送を行います。
塩素バイパス

セメントキルンで廃棄物を処理する際、セメントの品質や安定操業に悪影響を及ぼす塩素を大量に除去できる塩素バイパス設備を設置しました。これにより、これまでセメント原料に不向きだった塩素を多く含む都市ゴミ焼却灰などを処理できるようになりました。
第15回フジサンケイグループ地球環境大賞「フジサンケイグループ賞」受賞
都市ゴミ焼却灰セメント原料化システム

都市ゴミ焼却灰はダイオキシン類や塩素を含むため、セメント工場での処理に不向きでした。そこで、都市ゴミ焼却灰の前処理を行う山口エコテック株式会社を株式会社トクヤマと共同で設立し、山口県内を中心とした都市ゴミ焼却灰の再資源化を行っています。
廃石膏ボード処理設備

石膏ボードは強度に優れ、断熱・遮音性が高いことから建物の壁材や天井板などに広く使われたため、老朽化した建物などを解体すると大量の廃石膏ボードが発生します。現在は、一部が石膏ボード原料や地盤改良材としてリサイクルされているものの、多くは埋め立て処分されています。
当社は、粉末化した廃石膏ボードをキルンで高温焼成することでセメント原料として再資源化する安全な処理技術を独自開発し、九州工場において、処理能力を従来の5倍に増強することにいたしました。
窯尻産廃処理施設

臭気等の影響のある産業廃棄物は原料工程では使用できない為、キルン高温部へ直接投入する設備を設置し、木くずまじりの残土を粘土代替として新規利用し、代替化促進を図っています。
各工場の処理について
料金提示方法
- 料金の提示方法(料金表による、料金算定式による、見積書による、など)
-
製品についてのお問い合わせ