従業員の安全と健康の確保
1.課題認識・取組姿勢
当社は、全ての活動の基礎となる「安全」と「健康」を常に最優先に考えるという会社行動指針に則り、従業員が安心・安全に働ける職場環境の形成を重要な経営課題として、労働災害による従業員の生命・健康や働く機会の喪失などのリスク低減徹底を図ります。
2.施策
当社では、従業員の安全と健康を守るため、設備・作業・人の三つの観点から、継続的な改善に取り組んでいます。
(1)重大・休業労働災害の 発生ゼロを目指す取り組みの継続
重大な労働災害の防止に向けて、墜落・転落や機械への巻き込まれといった重篤化しやすい災害を重点的な課題と位置づけています。設備の安全対策や作業手順の見直しに加え、日常の危険予知活動やパトロールを通じて、不安全な行動や状態を早期に是正する取り組みを進めています。
また、爆発・火災事故や環境事故の防止にも注力しています。過去の事例やリスク評価を踏まえ、設備管理や点検の徹底、異常時の対応力向上に取り組み、事故の未然防止を図っています。
(2)安全衛生・環境法令の遵守
安全衛生および環境関連法令の遵守を基本とし、廃棄物処理における不適切な対応の防止や、低濃度PCB含有機器の計画的な処理など、法令・規制への確実な対応を継続しています。
(3)健康な体と健康な心づくりの推進
定期健康診断の確実な実施や、メンタルヘルス対策など、健康増進のための諸施策を通じて、健康経営の考え方を企業文化として根付かせていきたいと考えます。
これらの施策に戦略的に取り組むことで、従業員が心身ともに健康で生きがいや幸福感を実感できる(Well-being)職場づくりを進めていきます。
3.目標・KPI
| 施策 | 目標・KPI(2026年度) | 目標値 |
|---|---|---|
| 重大・休業労働災害の発生ゼロを目指す取り組みの継続 | 労働災害件数 | 80件以下(グループ会社含む) |
| 「稼働中の機械に手を出す」「作業中に人が落下」による災害数 | 0件 | |
| 爆発火災事故、環境事故 | 0件 | |
| 健康な体と健康な心づくりの推進 | 「健康経営優良法人」の水準維持・継続 | - |
| メンタルヘルス不調による休業者数 | 20%減 |
4.取り組み
各事業所では、安全衛生委員会を中心に、現場の声を反映した安全・健康対策を実施しています。作業前の危険予知活動や教育、災害事例の共有を通じて、同じ事故を繰り返さない仕組みづくりを進めています。
健康面では、健康経営に基づく取り組みを継続しています。ウォーキングイベントなどの運動促進施策や、健康情報の発信、相談しやすいメンタルヘルス支援体制の整備などを行い、従業員が自ら健康を意識し行動できる環境を整えています。
健康経営の取り組み
当社のMissionである「最高の品質を最高の技術とサービスで提供し、地球の未来を支え続ける。」の実現を支える原動力は人材です。また、Valueとして掲げる「誠実さと真摯さ」「個の融合とグループ力」「挑戦と変革」を体現し続けるためには、従業員一人ひとりが心身ともに健康で、その能力を最大限に発揮できることが不可欠です。
当社は、人材を企業価値創造の基盤となる重要な経営資源と位置付けています。多様な人材が安心して働き、一人ひとりが能力を最大限に発揮しながら成長できる環境づくりを推進するとともに、従業員の安全と健康の確保を重要な経営課題として捉え、持続的な成長と企業価値の向上に取り組んでいます。
この考えのもと、「MUCCグループ環境安全衛生基本方針」に基づき、健康の保持・増進と働きやすい職場環境づくりを推進しています。従業員がいきいきと働き、互いを尊重しながら協働できる企業文化を醸成することで、エンゲージメントと生産性の向上を図り、多様な人材が活躍できる組織の実現と新たな価値創造につなげていきます。
健康経営宣言
UBE三菱セメントは、MUCCグループ環境安全基本方針に基づき、健康経営を展開します。
健康管理を経営課題としてとらえ、戦略的に取り組んでいくことで、従業員が心身ともに健康で生きがいや幸福感を実感(Well-being)できる職場づくりを目指します。
代表取締役社長 加藤 秀樹
MUCCグループ環境安全衛生基本方針
私たちは、働く人の安全と健康を全てに最優先させ、安全衛生水準の向上とワークライフバランスの推進により、心身ともに健康で明るく働きやすい職場づくりに努めます。
また、私たちは、国際社会・地域社会の一員として地球環境保全と環境汚染防止に取り組み続けます。
健康経営推進体制

代表取締役社長をトップとする「コンプライアンス・リスク管理委員会」のもと、人的資本経営委員会と連携しながら、健康経営を全社横断的に推進する体制を構築しています。
また、全国の工場・支店等に配置した健康経営推進担当者が各拠点の衛生委員会と連携し、地域や職場の実情に応じた施策を展開しています。さらに、産業医・保健師などの専門職、健康保険組合および労働組合と協働し、コラボヘルスを推進しています。
戦略マップ

健康経営の目標達成までの健康課題解決のための取り組み内容と目標指標を戦略マップとして可視化しています。
サスティナビリティ経営のマテリアリティの一つとしての健康経営に取り組んでおり、2026年に具体的なKGIおよび目標達成年を定めています。
健康経営の目標
「いきいきと働き続けることのできる人材の育成」と「社員が心身ともに健康で、生きがいや幸福感(Well-being)を実感できる職場風土の醸成」を健康経営の目標として掲げています。
この目標の実現に向けて、社員一人ひとりが心身ともに健康な状態で能力を最大限に発揮し、継続的に活躍できる職場づくりを推進するため、健康経営に関するKGI(重要目標達成指標)を設定しています。
| KGI (目標達成2028年) | 目標値 | |
|---|---|---|
| メンタルヘルス不調休業者率 | 年度末在籍者のうち、メンタルヘルス不調により30日以上休業した者の割合 | 0.9%以下 |
| 脳・心疾患ハイリスク者率 | 収縮期血圧160mmHg以上、拡張期血圧100mmHg以上、HbA1c 7.0%以上、 LDLコレステロール180mg/dL以上のいずれかに該当する者の割合 |
5.0%以下 |
| ワークエンゲージメント | 職業性ストレス簡易調査により測定 | 2.5ポイント以上 |
健康課題
健康経営の目標実現に向け、「健康的な生活習慣の定着による健康増進と疾病予防」と「心理的安全性の高い、誰もが働きやすい職場環境づくり」を健康課題として設定しています。
健康経営推進体制のもと、各種健康施策および職場環境改善に取り組み、従業員の健康維持・増進とエンゲージメント向上を通じて、持続的な企業価値の向上を目指しています。
主な取り組み
メンタルヘルス対策
- 相談窓口の周知・活用促進
- ストレスチェック事後対応の充実
- 新入社員面談
- セルフケア研修
- ラインケア研修(eラーニング・傾聴研修)
働きやすい職場づくり
- 所定時間外労働の削減推進
- 有給休暇取得促進
- 職場改善活動
- エンゲージメント調査・健康意識調査
- 女性の健康相談・治療と仕事の両立支援相談窓口の設置
疾病予防対策
- 定期健康診断受診率100%の継続
- 保健指導
- 二次健診受診勧奨・管理
- 家庭血圧測定の取り組み
健康保険組合と協働した施策の運営
- kenkom登録促進
- ウォーキングイベントの実施
- 家族健診・レディース健診の案内
- 特定保健指導・重症化予防の案内
- インフルエンザ予防接種・歯科検診の社内実施
ヘルスリテラシー対策
- 健康教育・研修の実施
- 健康情報の発信(社内報・コラム等)
- 全社ラジオ体操の実施
タバコ対策
- タバコガイドラインに基づく取り組み
- タバコに関するアンケート実施
- オンライン禁煙プログラム参加勧奨
- 産業医による教育動画掲載
最終的な目標指標
| 2023 | 2024 | 2025 | ||
|---|---|---|---|---|
|
主観的健康感
自分自身は健康だと感じている |
「どちらでもない」を含む5段階で測定し、ポジティブな回答をした者の割合 |
ーーー | 55.6% | 55.3% |
|
心理的安全性
安心して自由に発言したり行動したりすることができる |
1~4点の平均値を算出 |
2.95 | 2.95 | 2.96 |
|
礼節
職種・職位に関係なくお互いに敬意を払いながら礼儀正しく接している |
3.00 | 2.97 | 2.97 | |
|
ワークエンゲージメント
|
新職業性ストレス簡易調査票で測定 |
2.47 | 2.47 | 2.48 |
|
パフォーマンス(プレゼンティーズム)
病気やけがないときに発揮できる仕事のできを100%として、過去4週間の仕事に対する自己評価 |
1%、10%~100%まで10%刻みで仕事の出来を回答してもらい、平均を算出 |
ーーー | 77.2% | 78.5% |
|
アブセンティーズム
「過去1年間の健康上の理由による欠勤日数」の平均 |
日数(11日以上は一部読み替え)を回答してもらい、休んだ日数の平均を算出している |
ーーー | 3.3日 | 3.0日 |
|
脳・心疾患ハイリスク者率
|
収縮期血圧160mmHg以上、拡張期血圧100mmHg以上、HbA1c 7.0%以上、LDLコレステロール180mg/dL以上のいずれかに該当する者の割合 |
7.7% | 7.8% | 6.3% |
|
喫煙率
|
24.7% | 25.7% | 24.0% |
プロセス指標
1)健康経営の浸透度
| 2023 | 2024 | 2025 | |
|---|---|---|---|
| 経営層・幹部は健康経営・健康施策の理念・方針を発信しているか | ーーー | 71.3% | 73.5% |
| 会社は健康づくりに積極的に取り組んでいるか | ーーー | 67.0% | 69.3% |
2)施策に関する指標
| 2023 | 2024 | 2025 | |
|---|---|---|---|
| 定期健康診断受診率 | 99.8% | 100% | 100% |
| 二次健診受診率 | ーーー | 94.7% | 93.7% |
| 特定保健指導実施率 | 77.0% | 81.0% | |
| ストレスチェック受診率 | 99.9% | 100.0% | 99.9% |
| 高ストレス者率 | 7.3% | 8.7% | 8.4% |
| いきいき職場率 | 63.8% | 56.6% | 64.9% |
|
ワークライフバランス満足者率
「どちでもない」を含む5段階で判定し、「満足」「まあ満足」と回答した者の率 |
53.0% | 53.5% | 54.4% |
| 所定時間外労働時間数 | 17.3時間/月 | 17.2時間/月 | 17.3時間/月 |
| 有給休暇取得率 | 85.0% | 89.0% | 90.1% |
| セルフケア研修受講率 | ーーー | 99.8% | 99.5% |
| ラインケア研修受講率 | ーーー | 100% | 91.6% |
効果検証と改善
健康投資の実施状況および各種指標を定期的に分析・評価し、その結果を健康経営施策へ反映することで、健康課題の解決と健康経営の継続的な改善に取り組んでいます。
<取り組み>
疾病予防対策
従業員の健康意識向上と行動変容を促進するため、保健指導や二次健診の受診勧奨、医療機関受診の推奨、生活習慣改善支援を実施するとともに、健康リスクに応じた個別支援を行っています。
また、KGIである脳・心疾患ハイリスク者率の低減に向けて、家庭血圧測定を活用した血圧管理の習慣化やリスクの早期把握に取り組んでいます。


職場改善活動
ストレスチェックやエンゲージメント調査の結果を活用して職場課題を把握し、継続的な改善活動を実施することで、働きやすく心理的安全性の高い職場づくりを目指しています。


ヘルスリテラシー向上
従業員が健康に関する正しい知識を身につけ、自ら健康づくりに取り組めるよう、ヘルスリテラシーの向上を推進し、健康的な生活習慣の定着や疾病予防を図るとともに、健康に対する意識を高め、健康を大切にする職場風土の醸成を目指しています。生活習慣である飲酒・睡眠・運動・食事に関して、毎年ひとつテーマを設定し健康研修を実施することで、健康に関する知識の向上と健康的な生活習慣の定着を支援しています。



三菱マテリアル健康保険組合とのコラボヘルス
健康保険組合と連携したコラボヘルスを推進しています。健康支援アプリ「kencom」の活用促進やウォーキングイベント、オンライン禁煙プログラム等を通じて、健康意識の向上と健康行動の定着を支援するとともに、特定保健指導や重症化予防プログラムへの参加勧奨・フォローを実施し、生活習慣病の発症予防および重症化予防に取り組んでいます。
健康保険組合と連携し、社員本人だけでなく家族の健康も安心して働き続けるための重要な基盤と捉え、健康づくりを支援しています。
2025年には健康保険組合連合会東京連合会から健康づくりの取り組みが評価され「健康優良企業 銀の認定」を受けました。

コラボヘルス施策(kenkom登録促進)の案内

