製品の品質と安全性の担保による国土強靭化への貢献
1.課題認識・取組姿勢
当社グループは、国土強靭化を支える基盤資材として、品質の安定したセメント・コンクリートを継続的かつ安定的に供給しています。国内資源を基盤とした生産体制や全国に分散した生産拠点、業界全体で構築されたBCP体制を通じて、平時・災害時を問わず、社会インフラの維持・強化に貢献しています。
2.施策
【安定操業】設備故障率削減(特に大型故障減)の為の予防保全高度化
当社は、定期点検・定期保全計画に基づき、設備ごとの劣化傾向や使用条件を踏まえた定期保全を行うとともに過去の故障分析を故障記録や技術会議(2回/年)により情報共有・横展開することで設備管理を実施し、突発故障の低減に取り組んでいます。また、予防保全(設備が故障する前に兆候を把握し、適切な補修を行う取り組み)の高度化を目的とし、無線センサー等による設備の常時監視・ドローンによる高所設備の点検等、IoT技術を活用した異常の早期検知と迅速な補修につなげています。あわせて、従来から実施してきた設備点検についても、点検頻度や点検箇所の見直しを行い、設備故障の更なる削減に努めています。
【品質】重大な品質不適切事案ゼロ、品質に関する法令・規制要求事項の遵守、製品・サービスへの信頼を高める仕組みの構築
当社グループでは、お客様に最高の品質を最高の技術とサービスで提供することを目指した「グループ品質方針」を定め、社員への浸透を図っています。品質マネジメントシステム(QMS)を通じて、製品・サービスの企画・設計から原材料の調達、製造、販売(出荷)に至るまでの全てのプロセスを対象に品質管理を徹底し、品質リスクの低減と継続的な改善を推進することで、社会およびお客さまからの信頼の維持・向上に努めています。
さらに、品質情報の信頼性を高めるための活動として、2024年度より検査自動化3カ年計画を策定し、検査データの自動取得や品質管理システムへの取り込み等を推進しています。
【骨材資源確保】自社石灰石骨材の増産・拡販
国内の骨材資源は、直近10年以上に亘り枯渇傾向が進んでいます。その理由は、採掘できる良質な資源の枯渇、生産事業者の減少等が挙げられますが、コンクリート用骨材としては、石灰石骨材がそれを補完してきました。品質、安定供給における石灰石骨材の評価は高く、そのニーズは今後も続くことが予想される中、当社としても自社石灰石鉱山における骨材の生産能力を増強し、コンクリートの材料として必要不可欠で良質な石灰石骨材の供給力を向上させます。
3.目標・KPI
| 施策 | 目標・KPI(2028年度) | 目標値 |
|---|---|---|
| 【安定操業】設備故障率削減のための予防保全高度化 | セメントキルンの故障停止率 | 2% |
| 【品質】重大な品質不適切事案ゼロ、品質に関する法令・規制要求事項の遵守、製品・サービスへの信頼を高める仕組みの構築 | 重大な品質不適切事案件数 | 0件 |
| 製品検査データの自動入力化完了(2026年度) | ー | |
| 【骨材資源確保】自社石灰石骨材の増産・拡販 | 石灰石骨材販売 | 3.3百万t |
4.取り組み
【安定操業】IoTの活用による予防保全高度化
- 1無線センサーの導入
当社では、設備に設置した無線センサーにより振動や温度などの状態データを操作室で常時監視する取り組みを行っています。これにより、設備の異常兆候を早期に把握し、故障発生前の適切な保全を可能とすることで、設備の安定稼働と保全業務の高度化を図っています。
- 2ドローンによる高所設備の点検
一部高所設備の点検にドローンを導入しています。高解像度カメラを用いて設備の状態を遠隔で確認することで、高所作業を削減し、安全性の向上と点検作業の効率化を図っています。また、取得した映像を活用し、設備劣化の早期発見と適切な保全につなげています。


【品質】MUCCグループ品質活動
当社グループでは、グループ共通の品質方針に基づき、開発、設計、原材料の調達、製造、販売(出荷)に至るまでの全工程を対象とした品質マネジメントシステム(QMS)を構築・運用し、製品・サービスに対する社会およびお客様からの信頼の維持・向上に取り組んでいます。また、製品設計や受注段階から品質リスクを低減する「フロントローディングシステム」を導入するとともに、顧客の立場に立った公正な判断を行うため「品質保証を行う部署の独立性」を確保し、不適合の未然防止を徹底しています。
MUCCグループ品質方針
私たちは、最高の品質を最高の技術とサービスで提供し、地球の未来を支えつづけるために、以下の活動に取り組みます。
- 1品質に関わる規制・規格・お客様との取り決めを遵守し、信頼を築きます。
- 2徹底した品質管理とイノベーションにより、安全で安心して使用いただける高品質な製品・サービスを安定的に提供します。
- 3一人一人が品質の重要性を認識する文化を醸成します。
- 4品質・製品安全活動を計画的に実行・評価し、改善しつづけます。
生産管理部 各セメント工場 東谷鉱山
各支店 鉱産品部 石炭部 電力部
環境リサイクル部 管理部 海外部
【品質】セメント工場での品質管理
各工場では、ISO9001に基づく品質マネジメントシステムのもと、セメント製造における各工程の管理を徹底しています。原料配合、焼成、粉砕、品質検査に至る一連のプロセスを標準化し、データに基づく工程管理を行うことで、品質の安定したセメントの継続的な供給を実現しています。
【品質】検査自動化
当社グループでは、試験装置から品質管理システムへ品質情報を自動伝送することにより、人の手を介さずに製品検査データの数値を直接転送・記録する仕組みの構築を進めています。この取り組みの一環として、2024年度より「検査自動化3カ年計画」を策定し、計画的に推進しています。2025年度上期における同計画の目標に対する進捗状況は、当社単体で44%、当社グループ会社全体では56%となっています。
【骨材資源確保】自社石灰石骨材の増産・拡販
石灰石骨材の需要は、国内のセメント・生コンクリート需要の減少等を背景に、減少傾向にあります。こうした状況を踏まえ、当社では資源事業部を発足し、新規顧客の獲得による拡販を進めるとともに、工場・鉱山における増産体制の整備を行っています。これらの取り組みにより、2028年度の販売量の本格的な回復を目指します。
