マテリアリティ

サステナビリティ推進の全体像

当社グループは、MUCC理念に基づき「サステナビリティに関する基本的な考え方」を策定しています。本考え方に則り企業活動を推進することで、同理念が掲げる価値観である「持続可能な社会の実現への貢献」につながる好循環の構築を目指しています。
また、この基本的な考え方のもと、マテリアリティを、企業の持続的成長と社会の持続的発展の双方の観点から、経営として優先的に取り組む重要課題と位置付けています。

マテリアリティ

当社は、事業成長と社会課題の解決を両立するため、サステナビリティ経営上の重要課題(マテリアリティ)を特定しています。マテリアリティは事業に与える影響を踏まえ、経営戦略とも統合して推進しています。
2026年4月1日時点のマテリアリティは以下のとおりです。

マテリアリティ 目指す姿 課題認識・取組姿勢 主な施策 主要KPI
温室効果ガス排出の削減 気候変動の緩和に向け、セメント製造に伴う温室効果ガス排出を着実に削減し、脱炭素社会の実現に貢献する。 セメント製造は多量の温室効果ガスを排出する産業であり、気候変動対策は事業継続の前提条件となっている。当社はこの産業特性を踏まえ、非化石エネルギーへの転換やCO2回収・利用技術の確立を中核に、長期的な自社の排出削減を経営として実行する。
  • エネルギー転換の早期実現
  • CCUSの早期事業化
  • GX製品市場の構築
  • CNモデル工場の実現
  • 熱エネルギー代替率
  • 電力用エネルギーの非化石化
  • 低炭素/GX製品の段階的販売開始
廃棄物の有効活用 廃棄物・副産物を資源として最大限活用し、社会全体の資源循環の高度化と最終処分量の抑制に貢献する。 廃棄物・副産物の発生量増加や最終処分制約が社会課題となる中、セメント産業には資源循環を担う役割が求められている。当社は、廃棄物を原料・エネルギーとして有効活用する事業特性を活かし、処理技術の高度化を通じて循環型社会の構築に貢献する。
  • 熱エネルギー廃棄物の処理拡大
  • 新廃棄物受入技術の実用化
  • 新規リサイクル技術の開発と事業化
  • セメント1tあたり廃棄物利用量
  • 資源循環に資する新たなリサイクル技術の開発件数
製品ライフサイクルを通した循環型社会への貢献 製品の設計・提供から使用・解体に至るまで、顧客・社会とともに環境負荷を低減する製品を提供し、製品のライフサイクル全体において、脱炭素・循環型社会の形成に貢献する。 製品の製造段階だけでなく、使用・解体まで含めたライフサイクル全体での環境負荷低減が求められている。当社は、顧客・自治体・他産業との連携を前提に、低炭素製品の提供やコンクリートリサイクルの推進をすることで、Scope3を含む環境負荷低減に事業として向き合う。
  • 低炭素セメント・炭酸塩骨材等の製品設計・提供
  • 低炭素/GX製品の実証・実工事へのステージアップ件数
  • 重点分野における特許出願割合
製品の品質と安全性の担保による国土強靭化への貢献 社会インフラの安全性と信頼性を支えるため、高品質な建設資材の安定供給を継続し、国土強靭化に貢献する。 社会インフラを支える基礎素材メーカーとして、安定操業と高品質な製品供給は社会的責務である。当社は、設備・プロセスの信頼性向上と品質管理の徹底を通じて、供給責任を果たす。
  • 予防保全の高度化
  • 各工場間の品質差異の解消
  • 品質・法令遵守体制の徹底
  • 石灰石骨材の増産・拡販
  • セメントキルン故障停止率
  • 重大な品質不適切事案件数ゼロ
  • 石灰石骨材販売量
自社およびサプライチェーンにおける人権の尊重 事業活動に関わるすべての人の人権が尊重される環境を確保し、人権侵害のない持続可能なサプライチェーンの構築に貢献する。 企業活動がグローバル化・複雑化する中、サプライチェーン全体での人権リスク管理が求められている。当社は、自社および取引先を含む事業活動全体において、デューデリジェンスを通じた人権侵害の予防・管理体制構築により社会的責任を負う。
  • 人権方針の策定・周知
  • 人権デューデリジェンスを通じた人権リスクの予防や是正の体制の確立
  • サプライチェーンにおける人権管理体制の確立
  • 人権方針の策定、周知率
  • 人権デューデリジェンスの評価実施率
従業員の安全と健康の確保 労働災害や健康リスクを低減し、誰もが安全・健康に働ける職場環境の実現に貢献する。 労働災害や健康リスクは、個人の尊厳を損なうとともに事業継続にも影響を及ぼす。当社は、安全衛生管理を経営の重要課題と位置づけ、安心して働ける職場環境の整備に取り組む。
  • 重大・休業労働災害の撲滅
  • 爆発・火災・環境事故防止
  • 法令遵守
  • 健康経営の推進
  • 労働災害件数
  • 爆発・火災・環境事故ゼロ
  • 健康経営優良法人認証維持
人的資本の向上 多様な人材が成長し活躍できる環境を整え、持続可能な産業・社会を支える人材の育成に貢献する。 事業環境の変化に対応するためには、多様な人材が能力を発揮できる基盤づくりが不可欠である。当社は、事業環境変化へ対応する将来的に必要となる人材ポートフォリオ構築を経営課題と捉え、人材の確保・育成・活躍を通じた人的基盤の強化に取り組む。
  • 体系的な育成構築
  • 戦略的配置・制度整備
  • MUCCへの期待と変化実感が伝播する風土醸成
  • 女性管理職比率
  • デジタル人材レベル別人数

マテリアリティの選定プロセス

Step1: 課題一覧の構築

国際基準や各種フレームワーク(SASB、ESRS、GRI、ISO26000等)および同業他社のマテリアリティ等を一覧化、類似事項集約などにより課題を整理し、課題一覧を抽出しました。

Step2 :重要度の評価

社内外アンケート(従業員・社外関係先)による各項目の重要性評価を実施し、その結果を踏まえて若手・中堅社員を対象としたワークショップで追加の意見を収集しました。
これらの結果を基に、当社グループにとっての重要度とステークホルダーにとっての重要度の2軸で課題をマッピングし、重要度に応じた優先順位付けを行いました。アンケート結果で重要度が高かった項目に加え、課題整理の過程で重要性が高いと判断された項目について、社内での議論を踏まえて最終的な優先順位を決定しました。
なお、既に現行のガバナンス体系の中で継続的に取り組んでいる項目については、マテリアリティとしては採用しないものの、引き続き重要課題として取り組む方針としています。

Step3: マテリアリティの選定

特定したマテリアリティの妥当性を審議し、最終決定しました。