サーキュラーエコノミー
1.課題認識・取組姿勢
当社は、資源循環(サーキュラリティ)と地球温暖化対策を重要なマテリアリティと捉え、セメント・コンクリートのライフサイクル全体を通じて社会課題の解決への貢献を目指しています。
これまで培ってきた廃棄物のセメント資源化を基盤に、環境負荷の低減と事業の強靭性(レジリエンス)を両立する価値創造を推進しつつ、廃棄物・副産物の有効活用の深化に加え、CO2の回収・有効活用(カーボンリサイクル)を含む脱炭素技術を育成し、地球温暖化の抑制への貢献と新たな価値創造の機会拡大につなげます。さらに、セメント資源化にとどまらず、回収・選別・再資源化の知見を活かして多様なリサイクル事業へと領域を広げ、循環型社会の実装に貢献します。
具体的には、低炭素化した建設資材の提供に加え、建設物の解体時に発生するセメント・コンクリートのリサイクルを推進することで、セメントキルンを中核とした廃棄物およびCO2のリサイクル事業モデルを構築し、社会価値と企業価値の両面から建設・環境分野におけるサーキュラーエコノミーの推進に取り組みます。
その実現に向けての研究開発を一層強化し、材料・プロセス・評価技術の高度化により、資源循環と脱炭素のソリューションを継続的に創出します。あわせて、ステークホルダーの皆様との対話を重ねながら、持続可能な社会の実現と中長期的な企業価値向上を同時に実現していきます。
2.施策
低炭素・カーボンリサイクル製品による価値創造と社会実装
当社は、「資源循環(サーキュラリティ)」と「地球温暖化対策の推進」を重要課題と位置付け、製品の設計から提供、利用に至るまでのライフサイクル全体を通じたCO2排出量の削減および有効活用に取り組んでいます。低炭素化した建設資材の提供に加え、建設物の解体時に発生するセメント・コンクリートのリサイクルを推進することで、セメントキルンを中核とした廃棄物およびCO2のリサイクル事業モデルを構築し、社会価値と企業価値の両面から、建設・環境分野におけるサーキュラーエコノミーの推進に取り組んでいきます。
その実現に向けて、研究開発を一層強化し、材料・プロセス・評価技術の高度化を通じて、資源循環と脱炭素に資するソリューションを継続的に創出します。あわせて、ステークホルダーの皆様との対話を重ねながら、持続可能な社会の実現と中長期的な企業価値向上を同時に目指します。
具体的には、CO2を「減らす」技術として、セメント主原料であるクリンカの一部を石灰石や高炉スラグ等に置換した低炭素セメントの材料設計および利用技術の開発を進め、セメント製造時におけるCO2排出量の低減を図っています。さらに、CO2を「使う」技術として、セメント工場から排出されるCO2を各種廃棄物に固定したカーボンリサイクル製品の開発を進めてきました。代表的な製品としては、「炭酸化再生骨材」や炭酸塩人工砂「GX-eビーズ®」などがあります。
現在は、NEDOグリーンイノベーション基金事業や経済産業省のGX関連補助事業の支援を受けながら、これらの技術の実証(スケールアップ)を進めるとともに、北九州市の公共施設工事等に適用する地産地消型モデル事業にも取り組んでいます。これらの取り組みを通じて、地域資源循環とカーボンリサイクルの社会実装を推進し、北九州市での実証成果を他地域へ展開することで、国内各地におけるカーボンリサイクル市場の構築と循環型社会の実現に貢献していきます。
3.目標・KPI
本施策では、カーボンリサイクル技術を中心とした研究開発の進捗を定量的に管理するため、社会実装に向けた技術成熟度の向上、実用化の進捗、および研究成果の知的財産化を主要なKPIとして設定しています。
| 施策 | 目標・KPI(2028年度) | 目標値 |
|---|---|---|
| 低炭素・カーボンリサイクル製品による価値創造と社会実装 | 低炭素製品・GX製品の開発推進および実績創出、実機実証・実工事へのステージアップ(北九州・山口でのカーボンリサイクルモデル事業を含む) | 4件 |
| 重点分野における特許出願割合 | 全体の60%以上 |
4.取り組み
現在までの取り組みとして、CO2を削減する技術開発として、生産量の多い普通ポルトランドセメントに関して、少量混合成分として石灰石を増量しクリンカ比率を低減するため、セメント業界全体でポルトランドセメントのJIS改正に取り組みながら、同セメントのセメント工場での実機試作・性能評価を繰り替えしてCO2削減に向けた材料設計に取り組んできました。加えて、高炉スラグを多量に使用した環境配慮コンクリートの開発を清水建設(株)とともに行い、当社グループ会社である関東宇部コンクリート工業(株)豊洲工場にて大臣認定を取得しました*1。


また、CO2を利用する技術開発として、NEDO/グリーンイノベーション基金事業/CO2を用いたコンクリート等製造技術開発プロジェクト/(2)セメント分野「CO2回収型セメント製造プロセスの開発/多様なカルシウム源を用いた炭酸塩化技術の確立」に参画し、直接炭酸化によるCO2の固定化技術と、生成した炭酸塩を利用したカーボンリサイクルセメントの開発に取り組んでいます。

その一方で、CO2を固定化したカーボンリサイクル資材として炭酸塩人工砂「GX-eビーズ®」を開発して*3インターロッキングブロックへの適用を図るとともに*4、再生骨材へのCO2固定化技術およびその性能改善技術を開発中です。これらの技術のスケールアップと実工事適用(実績作り)を目的としたモデル事業として、経済産業省の令和6年度「産官学連携による自律型資源循環システム強靱化促進事業」(一般社団法人低炭素投資促進機構が公募) に対して、「カーボンリサイクル資材の社会展開を目指した製造・利用技術の実証事業」を提案し、2025年4月に採択されました*5。




開発した炭酸塩人工砂「GX-eビーズ®」とそのインターロッキングブロックへの適用事例

~セメント工場を中心とした地産地消型カーボンリサイクルモデル事業~
さらに、カーボンリサイクル資材としてCO2を固定化した炭酸塩の付加価値を高めて用途拡大を図るため、豪州のMCiカーボン社と提携し、同社の炭酸塩化プロセスを活用した炭酸塩の高付加価値化技術の開発にも着手しています*6。
- *1https://www.mu-cc.com/information/20240424_01.html
- *2https://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/green_innovation/energy_structure/pdf/025_04_00.pdf, p.8[PDF:3.68MB]
- *3https://www.mu-cc.com/information/20240128_01.html
- *4https://www.mu-cc.com/information/20250702_01.html
- *5https://www.mu-cc.com/information/20250602_1.html
- *6https://www.mu-cc.com/information/20250129_01.html
